とある神官の話



 別の写真には、邪教の集団なのかわからない、揃いの衣を纏った者たちがうつる。手足を切断され、目からは血を流し、塊となったそれは、確かに眉を潜めるだけのものであろう。
 聞けばこれを撮影した当時の神官は暫く精神的にやられたとか「それで」




「これ、子供達は全員死亡となっていますが」

「参考までにと思ってな」

「参考って……」




 嫌な予感、と目で訴えるランジットに同意。ミスラが戻ったらということで、嫌がらせでもしているのではないかと思うほどである。
 まあ、他にも心あたりがあるのだが。




「これを見てみろ」

「おいこれ……!」




 それはつい最近のもの。
 檻に入れられ、薄汚れた子供達。実験。痣。現代でもひそやかに行われている、魔術の使用による人体実験。



 昔からあるそれは、己の体を媒介に魔物などを喚び起こしもする――――強力な術である。禁止されている一つだ「これはどこで」



「ジャナヤ」

「ジャナヤ?」



 聞いたことがないか、というランジットに私も頷く。無理もない。
 聖都からやや離れた、山間にあった閉鎖的な土地である。そこにあったのは半世紀程前を最後に人は住んでいない。

 何故か。



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