とある神官の話



 ―――――ねぇ。
 僕たち、どうなるんだろうね。




 薄暗い場所。何度移動してきたかわからない。ただ、わかるのは、"ここ"が安全ではないということ。
 あちこちに痣や複雑な模様を装飾のように体に施している、ここにいる者たち。どこから連れて来られたのかさえわからない。見れば皆、少年や少女である。

 どうすればいい?

 何度も何度も何度も何度も、考えた。何故俺達なんだろう。何をしたというのだろう。どうして「ねぇ」



「ルゼウスは知っている?」



 そう話しをふられ、顔を上げる。見れば鉄格子越しに一人の子供達がこちらを見ていた。
 さあな。そう返せば、怯えた目に深い暗い色が蘇る。

 記憶では、ここにいる子供達はまだ新しい。新入りだ。見張りとしてここにいる俺は、ぼんやりと子供達を見遣る。
 俺の年なら、いても可笑しくはない。ただ――――無理だが。



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