とある神官の話
「父さん、これどうしたの」
「ふふふ」
ある日。いきなり大きな袋や箱を抱えて戻ってきた。何だ、と聞くまえに父は相変わらず不釣り合いな笑みを浮かべ「見てごらん」と私に開けさせる。
それは―――――大量のモノ。衣服からはじまり、様々な小物から色々。ちょっと町に行ってきて、買い物してきたのだ。シエナの好きそうなのをなるべく買ったつもりではいる。多分、頑張ったんだろう。何でこのチョイス!?というような柄があったりしたのは、気にしないことにする。
そう。父は何だって私の味方だった。笑ってしまうくらい。
ときには能力を使いこなすために、投げ飛ばされたりしたし、怒られもした。むかついて家に帰らないで、近くの老夫婦の手伝いをしていたら凄い顔で探され抱き着かれたことだとか。
「いいかシエナ。男には気をつけろ。とくに見た目と口が上手いやつ」
「……父さんみたいな人?」
「そうだ私みたいな――――って、私はいいのだ。むしろ甘えてくれていい最近はシエナも大人になってしまって……ああ私は寂しい」
私の、大切な思い出。