とある神官の話
「何か言われましたか?」
「ジャンネス神官」
「あんな連中のことは気にする必要はないですよ」
人の良さそうなおじいちゃん、といった容貌のエドガー・ジャンネスが「私がもう少し若ければ」と続ける。
たまたま見かけたらしい。
「応戦して差し上げられるのですが」
残念です、と笑うジャンネスを私は見つめる。若い頃は相当腕のたつ者だと聞いていたので、ちょっと困ってしまった。
初めて会話をしたのは確か、ゼノンに御礼を渡しに行った時だったか。ふわりと笑ったジャンネスに私も釣られて笑う。
アゼルが呼ばれたため、私もまた宮殿へとやって来ていたのだ。
新年を迎える準備で慌ただしい中、「日程は決まりましたか?」と聞かれ、首をふる。
ジャナヤの件は、キース・ブランシェに任せられたという。そして近々ジャナヤに神官を派遣することが決まっているが、日程はまだ聞いていなかった。
ヨウカハイネンとラッセル、そして私は決定されている。が、他はまだ私は聞いていなかった。
「ああ、ちょうどいいところに」
髪の毛を優雅にリボンで縛ったハイネンが片手をあげて「詳しい話しをしましょう」と言った。それにジャンネスが頷き、「ではまた」と去っていく。