とある神官の話






「出来るかわかりませんが、やってみましょう」

「お願いします」







 アクセサリーを受け取ったジャンネスは、そっと額にあてる。


 こちらからは微かに"力"を感じるくらいだが、ジャンネスの力は有名である。

 彼は何度か退官を願い出たことがある。歳ということもあったのだが、ちゃんとした理由は私も知らない。
 彼の"見る"能力は珍しい故に、その度に引き止められたのだ。そして、今に至る。



 私がまだ見習い神官の頃から彼のことを知っていた。何度も質問をし、くっついて行ったのをふと思い出した。








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