とある神官の話
「何してるんですか貴方たちは!」
「えっと、あの」
ゼノンが狼狽える。レオドーラは顔をそむけ「ほら、あれだ」と続ける。
「新人を鍛えてやろうと」
「なら何で新人さん方か転がってるのよ」
「俺が頑張ったか―――あだだだ!」
「それから貴方もです!」
レオドーラの足をふんずけ、呆然としていたゼノンの肩がはねる。まるで怒られる前の子供みたいに「す、すみません」と小さく謝罪。しかし何故か意味深な視線を私に向けるので「何か」と聞く。
仲が良いんですね。そう言われて、まあ、と曖昧に言う。なのでレオドーラが勝ち誇ったような顔をしていたのを見たのは多分ゼノンと―――――「あ、いたいた」と鍛練場入口にいるハイネンくらいだろう。
「探しましたよ。あ、もしかしてこれからお楽しみでお邪魔だった?いやあシエナも大胆で――――」
ハイネンの頭上に、たらいが降った。一応先輩であるが、多分私は悪くない。
* * *
前々から思うことがある。私のまわりには奇人変人大集合だなということだ。今まで何度も思っている。
代表は多分ハイネン。そしてそれに何人かが続く。私の「奇人変人しかいない…」というぼやきに、頭から花を咲かせたハイネンがにやにやした。セクハラ発言されたと言った私にアーレンスがハイネンを"緑化"させたのである。勿論たらいの件は正当防衛だとして理解された。
「貴方も過保護ですよね、アーレンス」
「過保護で何が悪い」
どや顔で言ったアーレンスに、一同が苦笑。