とある神官の話
簡単に説明すると、自分がああしたいこうしたい、というイメージだけで発動することが出来る力だ。イメージ、または文字や言葉でかなり応用がきく能力である。
神官の中で現在"魔術師"はかなり少なかったはず。
「連れて来られたの?」
何でジョゼッタが。ブエナたちと一緒にいたはず。
小さく頷くジョゼッタの目に涙。神官もいたはずなのだが……。無事であろうと信じるしかない。
理由を聞くのは後にしよう。まずは脱出だ。
「ここにいてね」
防衛術をジョゼッタにかけ、私は微笑む。落ち着いたジョゼッタは頷いたのを見て、私は再び移動を始める。
ジョゼッタがいるドアに封じをかけ、屋根裏へと上がる。古い教会だと気づいたのはつい先程。今目の前で行われようとしているのを見てからだ。
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