とある神官の話
「貴方も、貴方も!私の赤ちゃんを奪うの!?」
両の目から涙が落ちる。
彼女の子供は、死産だった。死んで生まれたのだ。この世で命の炎が燃えることはなかった。
「私は取り戻すの。ちゃんとした体を用意してあげて、抱いてあげるの」
引きずられるようにして、陣の中央に連れられる。抑えつけられた力が無くなったかわりに、術が纏わり付いてくる。
魂を呼び、作り出した肉体に定着させる。それはただでは出来ない。代償か必要だ。
故に子供の命を奪い、そして――――。
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