とある神官の話







 一方、椅子から立ち上がったエドゥアール2世は「まあ気をつけろよ」と言う。
 それと同時に、扉が鳴る。時間か、とエドゥアール2世は再びキースを見た。






「いろいろと頼むぞ」






 そう言われても、と言い返そうとしたが、やがて入ってきた者に見せ付けるように「御意」と頭をさげる。



 ああまた厄介なことが起きそうだ。



 謁見を終えてすぐ、「次は会議です」と言われもはや八つ当たりしたくなった。キースは、諦めも肝心だと言い兼ねないエドゥアール2世をひそかに恨みつつ、歩きはじめた。







  * * *




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