とある神官の話
若き枢機卿、キース・ブランシェは私とランジットを呼んだ本人である。滑らせていたペンを止め、呼んだ理由を述べたのだが私は思わず泣きそうになった「フィンデル神官」
「あいつがいつも世話になっている」
「い、いいえ」
「あいつは私の友人なんだ。その、君の話しも耳にする」
「……」
「申し訳ない。悪いやつではないんだがな」
こめかみを抑えたブランシェ枢機卿。私の隣ではランジットが苦笑していた。
新しい事実を知った私は、何だかもうどうにでもなれと思った。ゼノンの友人はみんな美形なのか、と思ってしまう。そしてかなり位か高い。
確かに、ゼノンは悪い人ではない。それは認める。だが、ストーカー予備軍なのはどうかと思う。