とある神官の話
簡単に書かれた書面。一人の神官の行方不明「あの」
「行方不明なのに、何というか、」
「あー。それはね、ハイネンが原因なんだよ」
「どういう?」
行方不明ともなれば、無論ミノアにいる神官も探していると思っていた。―――が、そうじゃなかった。シュトルハウゼンを探しているのは私とランジットだけなのだ。
現地に着いたさいに、現地にいる神官へ滞在することを告げたっきりで、私もランジットもあちこち話を聞くだけ。
一体何が、というままの私にランジットは苦い顔をした。