とある神官の話
「ああいう綺麗な顔なら、ひびが入った、とかわかるんですがね。生身の人に使うのはあまり聞いたことが……ランジットさん?」
急に黙り込んだランジットは、暫く何か考えているようだった。
カフェオレを私が口に含んだ頃、いきなりランジットが立ち上がった。
「悪い、ちょっと行ってくる」
「え?あ、ちょっと!」
私が止める前に、ランジットは走りだしていた。
何か心当たりでもあるのか?だが、何もおいていくことはないじゃないか。
乱暴にサラダをたいらげ、今日はどうするかと悩む。ランジットがいないので勝手に動いていいだろうか。
悩んだ挙げ句、身なりをととのえて宿を出ることにした。