俺たち陰陽師!!!!!
「まず、祓魔師(エクソシスト)は主にキリスト教、特にカトリック教会でエクソシスムを行う人のこと。悪魔に取り付かれた人から悪魔を取り出す、いわゆる、“祓う”者である。次に陰陽師。陰陽師は古代日本の律令制下における官職の1つで、表では占術(うらない)呪術(まじない)を職とするが、裏では妖怪(あやかし)や悪魔を“祓い”“封じる”ことをしている」
まるでそこに書いてあるかのように言葉が溢れてくる。
「だが、後に世の中が変わるにつれ、祓魔師も陰陽師もこの世から消えてしまった。それを知った妖怪や悪魔は恐れなしに人々を襲い始めた。やがて妖怪と悪魔の間にまた新たな生命が誕生し“妖魔”が生まれた。妖魔たちは次第に力を強め、妖界と魔界の中心となり始める。そこに皆と違う意見を持った妖魔が現れ、祓魔師と陰陽師を復活させたいと願い、祓魔師ではなく陰陽師に近い存在、“狩魔師”(レクタリア)が生まれた。それを生み出した妖魔はある予測をした―――」
気が付いたら零の声に呑まれていた。
「―――ある1人の青年が妖魔の力を自由に使い、四人の仲間を連れて狂った妖魔(妖怪、悪魔)を裁いてくれる、と……」
その最後の言葉に俺は妙な胸騒ぎを覚えた。
『素晴らしいぞ、零』
「ありがとうございます」
『なら、今日はこれにて終了だな』
「はい」
「あ、ちょっと…!!」
俺は立ち上がった。