重なる身体と歪んだ恋情

きついコルセットから開放されてやっと息苦しさから開放される。

それから小雪の用意したドレスを。

サラリとしたこのドレスは確かに楽かも。


「シャネルという海外のデザイナーがデザインしたドレスだそうです。奏様がパリで見つけてすぐに千紗様にと」

「……そう」


確かに着やすいけれど、品のないドレス。

これで外出は無理ね。

パリではこんな服が流行ってるの?

それとも、彼の好み?

どちらにしても、私には全然似合わない。

一体誰の為に買ったのかしらね……。

そんな考えに思わずため息が零れてしまった。


「お疲れのようですね。奏様がこの後お茶でもと言われてましたがどういたしましょう?」

「……大丈夫よ」


さっきまでパーティーで今からお茶会?

そのために着替えて……。

お金持ちの考えはさっぱりだわ。

でも、小雪には何の罪もないから


「行きましょう。下の大広間でいいの?」

「いえ、他のお客様は帰られたので普段いらっしゃる暖炉の部屋かと。ご案内致します」


……この家には一体いくつ部屋があるのかしら?

数える気にもならないけれど。
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