重なる身体と歪んだ恋情
次の日の朝、如月は私を起こしに来なかった。

目が覚めると太陽は高い位置で輝いて、不思議に思いながら服を着替えて部屋を出る。

彼の部屋を少し伺ってみたけれど人の気配は無い。

そのまま下に降りると、


「おはようございます、千紗様」


如月が恭しく頭を下げた。


「……どうして起こさなかったの?」


こんなことは初めてだから。

すると、


「奏様が連日の疲れが溜まってるだろうからと。もうすぐお昼になりますが軽く何か口にされますか?」


なんて。

考えてみたら昨日の夜だってまともに食べてない。

気付けば私の身体はめまいがしそうなほど空腹で。


「どうせならお昼の料理を食べたいわ。とてもお腹がすいたの」


素直にそういえば如月は、


「畏まりました。でしたらテーブルでお待ちください」


と頭を下げるとすぐさま厨房へ歩いていった。
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