重なる身体と歪んだ恋情
出されたものを全部食べて、最後に淹れてもらった紅茶も飲んで。

息を吐く。

いつもの日常が戻ってきた、なんておかしな感じだけど。

この後は郁のところに行ってみようかしら?

今日は別の花が咲いているかも。

そして少し時間が経ったら如月にお茶を入れてもらおう。

今日のお茶受けは何かしら?

ゆっくりと本も読みたいわ。

あと、今夜は少し長めにお風呂に入って――。

そんな一日を考えていたのに。


「千紗様、ドレスを新調しに行きませんか?」


なんて。


「この前沢山新調したわ」


袖を通したのは2着だけ。

しかもどちらも一回ずつだし。

そう思っていたのに。


「一度でも着られたドレスは再度着ることはありません。ですから早めに作っておかないと」

「えっ?」

「今日はゆっくりとお休みに。ですが頭の片隅に入れて置いてください」


そんな如月の台詞にため息を付きそうになった。
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