重なる身体と歪んだ恋情
「どうしたの? こんな隅で」
「あ、少し外の空気を……」
「雨なのに?」
そういわれて言葉を詰まらせてしまった。そんな私に大野先生はニコリと笑って。
「それはお水? よかったらシャンパンかなにか貰って来てあげようか?」
「いえ、大丈夫です」
「食べたいものは? 果物もあるから好きなものを言ってご覧」
「……大丈夫、です」
ギュッとグラスを握り締めてそう言うと先生も諦めたのか「そう」とだけ返す。
「なら、ダンスでも踊りましょうか?」
「え?」
驚く私に構いもせず私の手をとる大野先生。
「あ、あのっ」
「もしかして、前のときご主人に何か言われた?」
「……」
なにも返せずにいたら「やっぱり」とため息のような声が落ちてくる。
「すごい目で睨まれたからね」
「すみません」
「貴女が謝ることでは無いでしょう?」
「でもっ」
「愛されているのですね」
「……それは」
違います。
ただ自分のおもちゃが他の人に取られてイラついただけなんだと思う。
そして自分が好奇の目にさらされるのがたまらなかったのだろう。
決して私に好意があるわけじゃない。
だから余計でも先生の言葉を肯定することも否定することも出来なくて。
「あ、少し外の空気を……」
「雨なのに?」
そういわれて言葉を詰まらせてしまった。そんな私に大野先生はニコリと笑って。
「それはお水? よかったらシャンパンかなにか貰って来てあげようか?」
「いえ、大丈夫です」
「食べたいものは? 果物もあるから好きなものを言ってご覧」
「……大丈夫、です」
ギュッとグラスを握り締めてそう言うと先生も諦めたのか「そう」とだけ返す。
「なら、ダンスでも踊りましょうか?」
「え?」
驚く私に構いもせず私の手をとる大野先生。
「あ、あのっ」
「もしかして、前のときご主人に何か言われた?」
「……」
なにも返せずにいたら「やっぱり」とため息のような声が落ちてくる。
「すごい目で睨まれたからね」
「すみません」
「貴女が謝ることでは無いでしょう?」
「でもっ」
「愛されているのですね」
「……それは」
違います。
ただ自分のおもちゃが他の人に取られてイラついただけなんだと思う。
そして自分が好奇の目にさらされるのがたまらなかったのだろう。
決して私に好意があるわけじゃない。
だから余計でも先生の言葉を肯定することも否定することも出来なくて。