重なる身体と歪んだ恋情
重苦しく閉じられるドアの音が響く。

彼はそんなのお構いなしに私をベッドに押し倒して。


「これが貴女の望みなのでしょう?」


明りのない部屋の中、彼は私の上に跨った状態で笑みを浮かべた。


「――やっ」


彼の手で引き裂かれるドレス。

彼はこのドレスを気にいったといっていたのに、躊躇することなく引き裂いた。


「ドレスなんてまた作ればいいのですよ」


そう言って私の体からドレスを取り去る。

貴女の代わりもいるのですよ。

そういわれた様で、


「今頃になって泣くのですか?」


勝手に零れだす涙。彼はそれをクスクスと笑いながら口付ける。


「もう、手遅れです」


彼の手が、露になった私の胸を掴みあげる。

痛みに「あぁっ!」と声を上げたのにその力は緩むことなく、さらに指先で先端を潰して。


「もっと声を。屋敷中に聞こえるようにね」

「――っ」


耳元で囁かれる声に、唇を噛んだ。



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