魔法都市

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それから数時間後

弥生は治療中の奏の元へ向かう
すると集中治療室の前に夕紀がいた

『夕紀』

声を掛けるとくるっと振り向く
お互いボロボロな状態だ

『弥生。……あっちはもういいの?』

『えぇ。あの施設にいた人たちは亡くなっていたわ。生き残ったのは奏(あの子)だけね』

『そう…』

彼女はどうしてもっと早く気付いてあげれなかったんだろうと悔やんだ
そうすれば百合華の野望は打ち砕くことが出来たし奏をこんな形で巻き込まずに済んだ、と

そんな考えをしていることを弥生は気付いているが口に出すのを止めた

自分もそう思っているからだ

『…………』

『大丈夫よね、奏は』

事件に巻き込まれて"なにか"のマジックストーンを埋め込まれた奏は現在集中治療室で治療を受けている

治癒の能力者、魔法使い数人が奏の治療に当たっていた

いくら大きい事件(こと)に巻き込まれたとはいえまだ7歳
幼い体の体力がどこまで持つのか…

『きっと、大丈夫よ』

『そう、ね』

しばらくして一人の医療担当の者が現れ、治療は思ったより時間が掛かるらしく一旦解散し後日また様子を見に来るということになった

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