オレ様専務を24時間 護衛する


ショップのディスプレイ用ガラスに

私達の姿が鮮明に映し出されている。


ッ?!!!!

京夜様は優雅に振り返り、

右手親指を立てて

『ん!!』と言わんばかりに

映し出されている私達に合図を。


―――――――終わったかも知れない。

彼の地雷を踏むには十分過ぎる。


額に薄らと冷汗を滲ませると、

悪魔の微笑を浮かべた彼は


「覚悟は出来てんだろうな?」

「?!!」

「フフッ」

「………」


ここここ、こっ、怖すぎる。

覚悟って、何の覚悟?!

まさか、山奥に生き埋めにするとか

東京湾に沈めるなんて言わないわよね?


権力とお金があるだけに想像もつかない。


昨夜から1秒たりとも気が抜けないし、

24時間護衛をしているハズの私が

24時間監視されている?!


あまりの恐怖に眩暈がしてくる。


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