真夏の夜




「ごめん、何でもない・・・」



やっぱり言える訳ない・・・



手を繋ぎたい・・・なんて言えない



素直になれない・・・・



赤信号になっても城田君の手は動く事はなかった



私の方に来ることはなかった



それだけで涙が出そうになる私は



どうかしてる・・・



車が私の家の前で止まった



「じゃあ14日な、忘れんなよ?」



「うん・・・ありがとね、母校を見れてすごく嬉しかった、あの頃に戻ったみたいで」



「良かった、でも2回目は無理かなー」



「誰も言ってないでしょ、そんな事」



「ははっそうだった」



「じゃあね」



「待てよ」



「えっ」



< 51 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop