隣の彼の恋愛事情
「こんなの、こんな苦しいのもう嫌だよ・・・。ただ好きになっただけなのに、ただ一緒にいれればいいって思ってるだけなのに」

「うん」

「私たち二人の知らないところで大きな何かが動いてて、それに巻き込まれて決定した何かに従わざるをおえないなんて・・・」

「うん」

「もう、疲れちゃった」

「もういいよ。頑張らなくていい」

「チィ兄・・・」

私の前にかがむと、スーツが汚れるのも気にせずに、膝をついて私の頭を胸へ押しつけて抱きしめた。

「俺はもともと紅には甘いんだ。そんな顔されたら頑張れなんて言えないよ」

私は小さい頃から慰められ慣れているその胸に、手に大人になって今でも頼って甘えている。
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