古城の姫君
「この城はラティスフォリアの管理下にあります。
 あなたのやってることは不法侵入です。
 すぐに出ていってください」

 ジンジャーが剣を持ったまま、女性に向かって言いました。

 女性は顔をこわばらせ、緊張しているのか、その場から動こうとしません。

「聞こえないんですか? 今すぐここから出ていって」
 
 いらだった声でジンジャーが言ったそのとき、クロークスがジンジャーの腕に触れて制止したので、ジンジャーは途中で口を閉じました。
< 20 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop