魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
早速ラスががさごそ服などをキャリーバッグに詰めはじめると、コハクは笑ってラスに隣に腰かけた。
「手ぶらでいいじゃん。チビがゴールドストーン王国から出た時も手ぶらだったろ?」
「そういえばそうだね。じゃあ手ぶらで行こっか。私の影に詰めてく?そうしよっか!」
「ちょ、ちょっとラス、リロイにはどう伝えれば…」
「妖精の森に行く前に寄り道すりゃいいって。馬車もグラースやチビに配慮して揺れないようにするし…なんだ。なんか言いたげな顔してんな」
無言のままコハクの肩に肩をぴったりくっつけて膝を抱えて座ったデスが無言の抗議。
コハクたちが長旅をして魔王城まで行ったことを聞いてからこっち、一緒について行きたかったとも思っていたので、ラスの人差し指をつまんでおねだりをする。
「……俺も…」
「一緒行く?いいよ、じゃあ一緒に行こ。コー、いいよね?」
「一緒?行く!?」
「妙なところばかりで反応するな色ぼけ魔王」
グラースに怒られてしょげたコハクは、嬉しそうにしているラスに免じて同行を許すと、デスの肩をがっしり抱いてひそひそ。
「チビは目を離すとすぐどこかに行っちまうんだ。お前はお目付け役として一緒に連れてくだけだからな。お触り禁止だからな!」
「………わかった……と…思う…」
「なんだその返事は。お前まさかチビといちゃいちゃしたがってるんじゃ…」
「コー、食料いっぱい持ってこ。野営するかもしれないし、絨毯とかも持ってこ!」
王女でお姫様なのに、みんなでごろ寝した野営が大好きだったラスがそう言うと、これにはコハクが猛抗議。
「駄目!腹ん中に子供が居るんだぞ、今回は駄目!絶対!」
「コーの怒りんぼ」
だがそれ以上反論する気のないラスは、真っ赤な目を見開いて何が起きているのかを観察しているルゥを抱っこして唇にちゅっとキスをした。
「ルゥにとってははじめての旅だね。覚えてないかもしれないけど、パパとママが守ってあげるからね。ここに居る人たちは私以外みんな強いんだから大丈夫だよ」
本当はリロイにもついて来てもらいたいけれど、彼は国を国民を背負う王となってしまったために無理強いはできない。
少し寂しがっているラスの金の髪にキスをしたコハクは、にやっと笑ってべたべたラスに触りまくる。
「小僧の件ねー。俺にいい案があるんだけど。試してみっかなー」
魔王、不敵な笑み。
「手ぶらでいいじゃん。チビがゴールドストーン王国から出た時も手ぶらだったろ?」
「そういえばそうだね。じゃあ手ぶらで行こっか。私の影に詰めてく?そうしよっか!」
「ちょ、ちょっとラス、リロイにはどう伝えれば…」
「妖精の森に行く前に寄り道すりゃいいって。馬車もグラースやチビに配慮して揺れないようにするし…なんだ。なんか言いたげな顔してんな」
無言のままコハクの肩に肩をぴったりくっつけて膝を抱えて座ったデスが無言の抗議。
コハクたちが長旅をして魔王城まで行ったことを聞いてからこっち、一緒について行きたかったとも思っていたので、ラスの人差し指をつまんでおねだりをする。
「……俺も…」
「一緒行く?いいよ、じゃあ一緒に行こ。コー、いいよね?」
「一緒?行く!?」
「妙なところばかりで反応するな色ぼけ魔王」
グラースに怒られてしょげたコハクは、嬉しそうにしているラスに免じて同行を許すと、デスの肩をがっしり抱いてひそひそ。
「チビは目を離すとすぐどこかに行っちまうんだ。お前はお目付け役として一緒に連れてくだけだからな。お触り禁止だからな!」
「………わかった……と…思う…」
「なんだその返事は。お前まさかチビといちゃいちゃしたがってるんじゃ…」
「コー、食料いっぱい持ってこ。野営するかもしれないし、絨毯とかも持ってこ!」
王女でお姫様なのに、みんなでごろ寝した野営が大好きだったラスがそう言うと、これにはコハクが猛抗議。
「駄目!腹ん中に子供が居るんだぞ、今回は駄目!絶対!」
「コーの怒りんぼ」
だがそれ以上反論する気のないラスは、真っ赤な目を見開いて何が起きているのかを観察しているルゥを抱っこして唇にちゅっとキスをした。
「ルゥにとってははじめての旅だね。覚えてないかもしれないけど、パパとママが守ってあげるからね。ここに居る人たちは私以外みんな強いんだから大丈夫だよ」
本当はリロイにもついて来てもらいたいけれど、彼は国を国民を背負う王となってしまったために無理強いはできない。
少し寂しがっているラスの金の髪にキスをしたコハクは、にやっと笑ってべたべたラスに触りまくる。
「小僧の件ねー。俺にいい案があるんだけど。試してみっかなー」
魔王、不敵な笑み。