魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
しばらく待っていると遠くからどすどすと荒々しい音を立てながら魔物の群れが現れた。
中型の青緑色の毒々しい色をしたドラゴンの背に跨っていたのは、時折村を襲って金品を巻きあげ、人を食料にしているゴブリンたちだ。
その群れを見るなり明らかにがっかりした声を上げたコハクは、肩を刀身で叩きながらうなだれた。
「なんだあれ。弱小にも程があるじゃねえかよ」
「僕が怒られるのは見当違いだ。そんなに戦いたくないなら僕が全部倒すからお前は隅で縮こまってたらどうだ?」
「なんだとお!?」
…相変らず仲が悪い。
お互い生涯の伴侶ができて少しは大人しくなったかと思いきや本質は変わっておらず、リロイが挑発するとすぐさま反応した短絡的思考の魔王は、赤い瞳を光らせて両腕をだらりと下げた無防備な状態で近付いてくる群れの方へと歩き出す。
「またコーとリロイが喧嘩してる。どうしよう、止めた方がいいのかな」
「それよりも魔物が近付いて来てるのよ。あなた怖くないの?」
「え?だって勇者様が2人も居るんだよ?それにデスも守ってくれてるし、怖いことなんてひとつもないよ。ねー、ルゥちゃん」
「ぱー!ぱー!」
実は聞き耳を一心に立てていたコハクはラスの言葉とルゥの声援に励まされて俄然張り切ると、少し距離を置いて立ち止まったゴブリンに声をかけた。
「よう、金品寄越せよ」
「な、なに!?それは俺たちの台詞だ!」
「お前たちのその首に下げてるやつとか着てる服…それ人間のだろうが。どこか襲いやがったな?吐けよ、どこを襲ってきた途中だ?」
「コー!村を教えてもらってみんなで助けに行こ!」
「天使ちゃんラジャー!ほらほら、ぶっ殺されたくなかったら吐け。おらおら」
ゴブリン程度にはコハクが魔王であることは知られていない。
だが久々の戦闘でわくわくした顔をしているコハクに妙な圧迫感を覚えたゴブリンたちが前進できずにいると、乗り物にしていた中型のドラゴンが後ずさりをはじめてしまった。
「お、おいこら!進め!突進しろ!」
「いーくぞー!」
コハクがとんと地面を蹴って走り込む。
続いたリロイと共に左右を挟み込み、恐慌状態に陥ったゴブリンたちは必死にドラゴンを操ろうとしているが、言うことを聞かない。
ラスとティアラの歓声が後押ししてますます張り切った2人の華麗な攻撃にゴブリンたちは為す術もなく地面に倒れ込んだ。
中型の青緑色の毒々しい色をしたドラゴンの背に跨っていたのは、時折村を襲って金品を巻きあげ、人を食料にしているゴブリンたちだ。
その群れを見るなり明らかにがっかりした声を上げたコハクは、肩を刀身で叩きながらうなだれた。
「なんだあれ。弱小にも程があるじゃねえかよ」
「僕が怒られるのは見当違いだ。そんなに戦いたくないなら僕が全部倒すからお前は隅で縮こまってたらどうだ?」
「なんだとお!?」
…相変らず仲が悪い。
お互い生涯の伴侶ができて少しは大人しくなったかと思いきや本質は変わっておらず、リロイが挑発するとすぐさま反応した短絡的思考の魔王は、赤い瞳を光らせて両腕をだらりと下げた無防備な状態で近付いてくる群れの方へと歩き出す。
「またコーとリロイが喧嘩してる。どうしよう、止めた方がいいのかな」
「それよりも魔物が近付いて来てるのよ。あなた怖くないの?」
「え?だって勇者様が2人も居るんだよ?それにデスも守ってくれてるし、怖いことなんてひとつもないよ。ねー、ルゥちゃん」
「ぱー!ぱー!」
実は聞き耳を一心に立てていたコハクはラスの言葉とルゥの声援に励まされて俄然張り切ると、少し距離を置いて立ち止まったゴブリンに声をかけた。
「よう、金品寄越せよ」
「な、なに!?それは俺たちの台詞だ!」
「お前たちのその首に下げてるやつとか着てる服…それ人間のだろうが。どこか襲いやがったな?吐けよ、どこを襲ってきた途中だ?」
「コー!村を教えてもらってみんなで助けに行こ!」
「天使ちゃんラジャー!ほらほら、ぶっ殺されたくなかったら吐け。おらおら」
ゴブリン程度にはコハクが魔王であることは知られていない。
だが久々の戦闘でわくわくした顔をしているコハクに妙な圧迫感を覚えたゴブリンたちが前進できずにいると、乗り物にしていた中型のドラゴンが後ずさりをはじめてしまった。
「お、おいこら!進め!突進しろ!」
「いーくぞー!」
コハクがとんと地面を蹴って走り込む。
続いたリロイと共に左右を挟み込み、恐慌状態に陥ったゴブリンたちは必死にドラゴンを操ろうとしているが、言うことを聞かない。
ラスとティアラの歓声が後押ししてますます張り切った2人の華麗な攻撃にゴブリンたちは為す術もなく地面に倒れ込んだ。