魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
「どうしたの、どっか痛いの?」
ぼんやりしたまま火の側に座っていたデスの膝に無理やり上がり込んできた小さなお姫様。
デスは、大きな緑の瞳で見つめてくるエンジェルの頭を撫でてやると、小さく息をついた。
「…いつか……お嫁さんに…行くの?」
「うん、パーパみたいな勇者様に出会えたらお嫁さんに行くの」
「……ふうん…」
何となく不満そうにそう返したデスが珍しく、エンジェルは満面の笑みを浮かべると、ずばりと言ってのけた。
「私がお嫁さんに行くのが嫌なの?」
「……わからない。……でも…そうなのかも…」
「じゃあ、黒いのが勇者様になったらいいと思うよ。そしたら結婚してあげる」
そんな爆弾発言を遠くで盗み聞きしていた魔王が気絶しそうになりながら座り込んだのをエンジェルたちは知らない。
「…そっか…そうすればいいんだ …」
「でしょ?ねえお腹空いたね、ご飯食べよ」
手を引かれて立ち上がったデスがまるでエンジェルの弟のようで、ルゥたちと遊んでいたラスは、くすくす笑いながら相変わらず無表情のデスに笑いかけた。
「デス、コーからエンジェルを奪い取るのは大変だと思うから頑張ってね」
「………うん…」
「うん、じゃねえよ!誰が勇者様だって?誰が誰のお嫁さんだって?ふっざけんな!ぜってぇ許さねえからな!」
魔王が吠える。
何故だかわずかに口角を上げて挑戦的に微笑んだデスは、エンジェルを抱っこしてやりながら、挑戦的に返した。
「……へぇ…」
コハクが絶句する中、デスの頭の中で、鮮明になってくるあの夢の内容。
あれが、自分になればいいのだ、と。
「……そうしよう…」
「え!?何が!?」
コハクの絶叫を無視したデスは、まだ慣れない明るい太陽を見上げる。
変わろう、と。
そう決めて、一歩前へ踏み出す。
【完】
ぼんやりしたまま火の側に座っていたデスの膝に無理やり上がり込んできた小さなお姫様。
デスは、大きな緑の瞳で見つめてくるエンジェルの頭を撫でてやると、小さく息をついた。
「…いつか……お嫁さんに…行くの?」
「うん、パーパみたいな勇者様に出会えたらお嫁さんに行くの」
「……ふうん…」
何となく不満そうにそう返したデスが珍しく、エンジェルは満面の笑みを浮かべると、ずばりと言ってのけた。
「私がお嫁さんに行くのが嫌なの?」
「……わからない。……でも…そうなのかも…」
「じゃあ、黒いのが勇者様になったらいいと思うよ。そしたら結婚してあげる」
そんな爆弾発言を遠くで盗み聞きしていた魔王が気絶しそうになりながら座り込んだのをエンジェルたちは知らない。
「…そっか…そうすればいいんだ …」
「でしょ?ねえお腹空いたね、ご飯食べよ」
手を引かれて立ち上がったデスがまるでエンジェルの弟のようで、ルゥたちと遊んでいたラスは、くすくす笑いながら相変わらず無表情のデスに笑いかけた。
「デス、コーからエンジェルを奪い取るのは大変だと思うから頑張ってね」
「………うん…」
「うん、じゃねえよ!誰が勇者様だって?誰が誰のお嫁さんだって?ふっざけんな!ぜってぇ許さねえからな!」
魔王が吠える。
何故だかわずかに口角を上げて挑戦的に微笑んだデスは、エンジェルを抱っこしてやりながら、挑戦的に返した。
「……へぇ…」
コハクが絶句する中、デスの頭の中で、鮮明になってくるあの夢の内容。
あれが、自分になればいいのだ、と。
「……そうしよう…」
「え!?何が!?」
コハクの絶叫を無視したデスは、まだ慣れない明るい太陽を見上げる。
変わろう、と。
そう決めて、一歩前へ踏み出す。
【完】

