魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
コハクがルゥのおむつを替えている間、ラスはベッドに座って脚をぷらぷらさせながら紅茶を飲んでいた。
アーシェはそんなラスを暖炉の前のソファに座って見ていたのだが…
こんなに綺麗な女は、はじめて見た。
「なあに?私に穴が空いちゃう」
「!いや、別に…。なんか…お前を見ていると創作意欲が沸くっていうか…無性に何か作りたくなる感じがするんだ」
「ほんとっ?わあ、じゃあ私の似顔絵描いてほしいな。駄目?」
備え付けのデスクの引き出しにメモ帳が入っていたので、ラスがそれを引っ張り出してアーシェの隣にぴったり座った。
どきっとしてしまったアーシェはなんとか平静を取り繕ってラスから少し離れると、これも部屋に備え付けのペンを走らせる。
全くペンが止まらないのできょとんとした顔をしていると、数分後アーシェが見せたのは――まさしくきょとんとした顔をしているラスだった。
「わ、すごい!でも私今こんな顔してたっけ?コー、見て!アーシェが私の似顔絵描いてくれたんだよ!」
「おー、すげえじゃん!ぶふっ、チビの顔おもしれえ!アーシェ、俺の顔も描いてくれよ」
「お前のは自分の似顔絵を描いているみたいで描く気になれない」
素っ気なくされて肩を竦めたコハクは器用におむつを替え終わると、ふにゃっと笑ったルゥの頬にキスをしてベッドに寝かしつけた。
…本来は母親の役目なのでは、と思ったのが顔に出たのか、ラスが隣に座ったコハクの膝に上り込みながら唇を尖らせる。
「私もおむつ替えるけど、コーの方が断然早いの。早い方がルゥも喜ぶでしょ?コーはね、私より料理も上手なんだよ。アーシェは?」
「俺は料理なんか作れない。制作中の時は何日も食わないことが多いし…」
「駄目だよ!ちゃんと食べなきゃ駄目!グリーンリバーに戻ったら美味しいもの沢山作ってあげるから!」
「チビ!俺にも作って!俺、俺、シュークリーム!」
「うん、わかった。アーシェは甘いもの平気?ちょっと痩せすぎだから沢山食べてね」
…グリーンリバーへ行くとはまだ言っていないのだが…コハクもラスも超乗り気で勝手に話を進める。
笑みが込み上げたアーシェは、こんな風に笑ったのは久しぶりかもしれないと振り返りながら、ワインで乾杯をした。
アーシェはそんなラスを暖炉の前のソファに座って見ていたのだが…
こんなに綺麗な女は、はじめて見た。
「なあに?私に穴が空いちゃう」
「!いや、別に…。なんか…お前を見ていると創作意欲が沸くっていうか…無性に何か作りたくなる感じがするんだ」
「ほんとっ?わあ、じゃあ私の似顔絵描いてほしいな。駄目?」
備え付けのデスクの引き出しにメモ帳が入っていたので、ラスがそれを引っ張り出してアーシェの隣にぴったり座った。
どきっとしてしまったアーシェはなんとか平静を取り繕ってラスから少し離れると、これも部屋に備え付けのペンを走らせる。
全くペンが止まらないのできょとんとした顔をしていると、数分後アーシェが見せたのは――まさしくきょとんとした顔をしているラスだった。
「わ、すごい!でも私今こんな顔してたっけ?コー、見て!アーシェが私の似顔絵描いてくれたんだよ!」
「おー、すげえじゃん!ぶふっ、チビの顔おもしれえ!アーシェ、俺の顔も描いてくれよ」
「お前のは自分の似顔絵を描いているみたいで描く気になれない」
素っ気なくされて肩を竦めたコハクは器用におむつを替え終わると、ふにゃっと笑ったルゥの頬にキスをしてベッドに寝かしつけた。
…本来は母親の役目なのでは、と思ったのが顔に出たのか、ラスが隣に座ったコハクの膝に上り込みながら唇を尖らせる。
「私もおむつ替えるけど、コーの方が断然早いの。早い方がルゥも喜ぶでしょ?コーはね、私より料理も上手なんだよ。アーシェは?」
「俺は料理なんか作れない。制作中の時は何日も食わないことが多いし…」
「駄目だよ!ちゃんと食べなきゃ駄目!グリーンリバーに戻ったら美味しいもの沢山作ってあげるから!」
「チビ!俺にも作って!俺、俺、シュークリーム!」
「うん、わかった。アーシェは甘いもの平気?ちょっと痩せすぎだから沢山食べてね」
…グリーンリバーへ行くとはまだ言っていないのだが…コハクもラスも超乗り気で勝手に話を進める。
笑みが込み上げたアーシェは、こんな風に笑ったのは久しぶりかもしれないと振り返りながら、ワインで乾杯をした。