アウトサイダー

「えっ、じゃあ、千島さんは28ですか?」

「そうそう。紗知ちゃんからしたら、おっさんだろ?」

「いいえ、そんなことないですよ。とっても素敵です」


その言葉に嘘はなかった。

同世代の男の子とは違う落ち着き。
そして、上手い話の進め方。

そして、なにより28には見えない容姿。


今日出会ったばかりなのに、こんなに話せたのは自分でも驚くほど。



「それでは、お邪魔しました」

「お気をつけて」


暫くふたりで話した後、彼は帰っていった。


「紗知、楽しそうだったね」

「えっ、そう、かな?」

「うんうん。紗知が笑うと、お母さんもうれしいわ」


そうか。
母が笑うと私が嬉しいように、母だって……。


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