アウトサイダー
やがて信号が青に変わって、私を取り残したまま人々は歩き始めた。
勿論、彼も……。
頭の中で激しい葛藤が起こる。
駆け寄りたい。
彼のところに。
だけど……彼はもう、過去の人。
私はもう……別の世界で生きている。
私は意を決して、歩き始めた。
泣きそうだった。
目の前の彼に駆け寄ることさえ許されない状況に。
私は彬さんと、幸せになるんだ。
あとほんの少し。
それで彼とすれ違ったら、もうおしまい。
もう顔をあげていることができなくなって、思わず足元を見つめた。