アウトサイダー

斉藤さんは、まだ来ていないようだった。

先に案内された会議室で、永沢さんが見せてくれた市役所の設計図に見入っていた時、先ほど挨拶を交わした担当の人と一緒に斉藤さんらしき人がやってきた。


設計図に夢中になっていた私は、ドアの開く音で慌てて立ち上がって、頭を下げる。


「久しぶり」

「久しぶりだな、斉藤」


ふたりが交わす挨拶を聞きながらゆっくり顔をあげると、ドアからもうひとり……。


一瞬、すべての思考が止まる。
息をするのも、忘れるくらい。


私と同じように一礼したその人は、私を見つけて目を見開いた。

少しも視線を外すことができない。
まさか、こんなところで……。


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