アウトサイダー
その後、それぞれテーブルの両サイドに座って、市の担当者との打ち合わせが始まった。
私の真向かいに座った太陽の存在に、視線をあげることができない。
それでもチラッと視界に入ってしまう彼の姿に、私は泣きそうだった。
彼は真剣に話に耳を傾け、時折メモをとり、的確な質問を繰り出し……もう立派な建築士だった。
私よりずっと、あの夢に近い場所にいる彼が、目の前にいる――。
私はといえば、太陽のことで頭がいっぱいになってしまって、ろくにメモすら取ることができないでいた。
せっかく永沢さんが勉強の機会を与えてくれているのに。
「紗知、聞きたいことがあれば」
「いえ……」
なにを質問したらいいのかすらわからない私は、自分のふがいなさに落ち込んでしまう。
それでもこれではいけないと、気持ちを入れ替えて、できる限りメモを取り始めた。