アウトサイダー
「でも、それでは永沢さんに迷惑がかかります。
私はすぐに部屋を探します。だから、皆に……」
元々そのつもりだった。
彬さんのところに戻らないのなら、ひとりで暮らせる基盤を作らなければ始まらない。
「なんていうんだ?
婚約者以外に、ずっと好きな人がいるっていうのか?
それに、お前を放り出したら、きっと婚約者のところに戻るだろう?
紗知はそういうやつだ。
たまには自我を主張してみろ。
俺の事なんて、気にするな。
お前は今まで、いろんなものを犠牲にしてきたはずだ。
今回位、我儘になってみろ」
巧みにBMWのハンドルを操る彼は、全く余裕の笑みをもらした。