アウトサイダー
「だから、今回のこの件は、正直言って本当にあの婚約者からお前を奪いたかった俺の仕業だ。
だけど……紗知の気持ちが、篠川くんにあることを嫌というほど見ちまったけどな」
あははと笑う永沢さんは、私の頭をクシャッと撫でた。
「仕方ないから、せめて好きな女のためにできることはさせてくれ。
まぁ、そんな俺の事を好きになってくれたら大儲けってことで。
あ、あれだぞ?
別に襲ったりしないから、しばらくここにいればいいぞ?」
そう言いながら、お弁当の蓋を開けた。
立ち上る湯気の向こうで、彼の苦笑いする顔が見える。