アウトサイダー
「紗知?」
部屋に入った瞬間、今度は優しい声が私の耳に届く。
「ごめん。大きな声を出して。
俺、結構動揺しちまったみたいだ」
「いえ」
彼が私のことを心配してくれる気持ちが伝わってきて胸が痛い。
勝手に自分でフラッシュバックして、泣いて……。
永沢さんにも太陽にも、きっと迷惑をかけている。
「わかっていて、連れていったのにな」
「えっ?」
「お前と篠川くんの間に、なにかを取り戻してやりたくて連れていったのに、こんなに嫉妬するなんてみっともないな」
ソファーに座って頭を抱える彼は、いつもとは違って余裕が見られない。