アウトサイダー
「あぁ、うれしい!」
「だけどホントのプレゼントは……そうだなー、あと10年いや15年待ってくれるか?」
「えっ?」
彼の言っている意味が良くわからない。
「俺、絶対に建築士になって、お前の欲しい家を建ててやるから。
そうしたら、ここにその家の鍵をつけるんだ」
「太陽……」
嬉しかった。
そんな彼の言葉が。
いつも、2人で憧れた大きな家。
いや、家にじゃないのかもしれない。
そこから響いてくる笑い声に、なのかもしれない。
二人の空想が、いつか本当になる日が来るんだ。