アウトサイダー

やがて太陽は卒業して、県立の高校へ進学した。

ただ、うちと同じように経済的に恵まれているわけじゃない。
彼は定期代を浮かせるために、何駅分もの距離を自転車で駆け抜け、部活もせずにバイトに励んだ。


そんなことを頭では十分理解していたつもりなのに、思うように会えなくなった太陽に、私はイライラを募らせた。
そして、それが半年ほど続いたときついに爆発した。


「もう、遅い!」

「仕方ないだろ。バイトなんだから」

「バイトにかわいい子でもいるんでしょ。だから遅いんだ」

「バカなこと言うなよ。紗知、俺を怒らせるなよ」


そんな小さな喧嘩が、いつしか増えていった。


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