アウトサイダー
「バカな。言っただろう。彼女がどれだけ暴力を恐れているのか。
君だって知っているんじゃないのか!」
いつもは穏やかな永沢さんの声がどんどん大きくなる。
「帰れといっているんだ。もうあんたは部外者だ」
「なに?」
永沢さんが彬さんに詰め寄って胸ぐらをつかむ。
止めさせなければ……もうこれ以上、私のせいで傷つく人を見るのは嫌だ。
「永沢さん、ごめんなさい。
私……あなたの優しさに揺れてしまいました。
でも、彬さんについていきます」
「紗知?」
「お願い、帰って」
絞りだした声はきっと震えてしまっただろう。
そして永沢さんは、そう言わなければならない私の立場をきっと理解していて。