アウトサイダー
母はなかなか帰ってこない。
仕事を一つ増やした母は、ほとんど家にはいなくなった。
私のためだと分かっていても、寂しくないわけがない。
ピンポーン
空が薄暗くなってきたころ、突然チャイムが鳴った。
太陽?
ぽっかり空いた心の隙間にやっと風が吹いてきた気がして、私は慌てて玄関に走った。
太陽だとばかり思っていたから、ためらうことなくそのドアを開けた。
「えっ……」
それを開けた瞬間、自分が凍りついていくのが分かる。
慌ててそのドアを閉めようとしたけれど、大きな足がそれを阻んだ。
「紗知、随分探したよ」
「お父、さん」