アウトサイダー
「勝手にいなくなって。
あれからいろんな奴が家にやってきて、散々好き勝手なことを言って……俺がお前達を虐待してるとかなんとかさぁ」
ポケットから煙草を取り出してそれに火をつけた父は、ふーっと私に煙を吐きかけて、再び口を開いた。
「違うだろ? 教育しただけだろ?
一家の主として、すべきことをしただけだろ?」
「そんな……」
思わずそんな声を漏らすと、リビングのテーブルに押し付けてそのタバコをもみ消した。
「お前達のせいで、散々だ。
離婚調停だ? してほしいなら出てきやがれ!
俺を甘く見るな。世の中金があればなんとでもなるんだ。お前たちの居場所だってな」
父が立ち上がった瞬間、恐怖で体が震えだす。
あの時の事を鮮明に思い出して、殴られた痛みまで蘇ってきて――。