アウトサイダー

「初めまして。篠川です」

「千島、です」


太陽と挨拶を交わしながら、彬さんの視線は私に鋭く降り注ぐ。


「今日はお話があって」

「紗知。お前、今度は違う男か」


名前を呼ばれてビクッと震える。


「私は彼女と結婚を前提としておつき合いしたいと思っています。
それで、彼女を解放していただきたくて参りました」


あのころとは違う大人の太陽。
彼ならきっと……私を地獄から助けてくれる。


「ふーん。この浮気女をね」


そんな彬さんの言葉に、太陽が拳を握る。
でも……。


「もう、かかわらないでいただけますか」


太陽がはっきりとそういうと、彬さんの顔色が変わる。

怖い。
私を殴ったときと同じ目をしている彬さんが。


< 491 / 576 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop