アウトサイダー

「かかわらないでとはまた上からですね」

「そう聞こえるなら申し訳ありません。
だけど、彼女をあなたのところに返すつもりはありません」

「篠川、か。あのときの名刺の男だな」


にやりと笑った彬さんが、なにを考えているのかわからなくて怖い。


「紗知、忘れられない男ってこいつだな。
だけど、お前は俺と婚約したんだ」

「ごめんなさい。私は……篠川さんと生きていきたい」


私は思い切ってその言葉を口にした。
その瞬間、彬さんが私の方に詰め寄って、手を振りかざして……。


「イヤーッ」


思わず頭を抱えたけれど、なにも起こらない。
けれど、大きな物音に目を凝らすと、太陽が私の前で彬さんに殴られていて。





< 492 / 576 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop