アウトサイダー
「納得いかなくて、何度も彼女に会いに行ったら、ストーカーだって」
そんな話はコウさんから聞いたことがある。
「俺、また捨てられるかっこ悪い男なんだって、正直、自分のことがすごく情けなくなって」
「違うの。私が悪いの」
私がそう言うと、彼は首を振る。
「俺、紗知の気持ちにつけ込んだ。
わかってたんだ。紗知が育ってきた境遇のせいできっと池森さんに遠慮があるのも、だから簡単に俺から離れられないことも。
紗知の優しさを利用した」
「お待たせしました」とウエイトレスが彼のお替りのコーヒーと私のジュースを置いていく。