金色のネコは海を泳ぐ
「ジュ、ジュスト!は、離れて!」
「なんで?」

もちろん、健全な男女がベッドの上でこんな体勢なのはまずいからに決まっている!

「ちょ、ちょっと近いから!」
「いつもこうしてたよ?」
「――っ」

そう言って、またルーチェの胸に顔を埋めたジュスト。ルーチェは声も出せず、口をパクパクさせた。

「ルーチェ、柔らかくってあったかい」
「な、なななな!何言ってるの!ほ、本当に離れて!」

ジュストの肩を思いきり叩くものの、力だけは17歳らしくルーチェの身体に回された腕はとても強くてはがせない。

何より性質が悪いのは、ジュストが性的な意味で行動に出ているわけではないということだ。柔らかいとか、そういうことも正直な感想というか。思ったままを口にしている。

ジュストは1度顔を上げて、ルーチェの顔の横に手を置いた。

嬉しそうな笑顔でジュストがルーチェを見て、それから頭を撫でてくる。ルーチェは不思議な気分になった。ぼんやりとして……くすぐったい。

「ルーチェ、僕より小さいんだ……ネコのときはわからなかったけど、僕が抱っこしてあげてるみたいだ」

そう言って、ジュストはルーチェを抱き寄せてベッドに寝転がった。ジュストの胸に、ルーチェの頬がくっつく。細いけれど、やっぱり男の子なんだと思わせる広い胸板とルーチェの頭を抱える大きな手。

昨夜寝てないせいか、その温もりにルーチェはうとうととして――
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