金色のネコは海を泳ぐ
「もう、何なのよ。大体、こんなボールどこから持ってきたの?」

とりあえず、オロが踊るときは何かを伝えたいときだ。それは理解したが、内容がサッパリわからない。ルーチェはため息をついて、オロから受け取ったボールに視線を落とした。

ちょうど手の平サイズのボール。先ほどは透明だと思ったが、少し黄色っぽい気がする。最初から色がついていたのだろうか?

それに、どこかで見たことがあるような気もする。

「何だっけ?」

考え込むルーチェ。オロはその間にベッドに飛び乗って、ルーチェの手の中にあるボールに前足を乗せた。

ルーチェを琥珀色の瞳で見て――ニヤリ、と笑った気がした。

「オ――」
「にゃん!」

バチバチッ――!

「ふぉ、ぎゃういぃぃぃうぁぁぁぁぁああああのぉぉぉぉぉおおお」

突然、身体中に電流が走ってルーチェは叫んだ。

手から流れ込んでくるそれは、刺激が“強い”なんてものではなくて。ルーチェは持っていたボールを床に投げ捨てた。

まだビリビリしているような気がするけれど、とりあえず痛みは引いた。やはりボールが原因のようだ。投げ捨てたボールを探して視線を彷徨わせると、部屋の隅に転がったそれはハッキリと黄色く色がついていた。

一体、何がどうなっているのだ?

「な、なんで?」

涙目になってオロを見ると「にゃぅん」と可愛い声で鳴いた。
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