キミの風を感じて
「頭打ってるからね。今から病院へ行って検査してもらうわよ」
「えっ、もう大丈夫っすよ」
「ダーメ、頭は怖いから。念のためレントゲン撮ってもらおう。明日走るんでしょ?」
「……走りますけど」
露骨にイヤな顔をしたのがわかったらしい。
20代後半かな? わりと若めのその先生は諭すように言った。
「別にあなたがプリンスだから言ってるんじゃないよ。頭を強く打った場合はどの子にでもそうしてんの。
平気だと甘く見てると、実はじわじわと内出血が進んでいて、夜寝ているうちに死んじゃうなんてこともあるんだからね」
どうやら脅されているらしい。
渋々了承して、付き添いの先生の車で近くの市民病院まで検査に行った。
病院はやたらと混んでいて、ひと通りの検査が済み、その結果を聞いて学校に戻る頃には、もう昼休みも終わり間際になっていた。