ひとつ、ベッドの中
「宏太君、あたしを振って下さい」


凌ちゃんが好きだなんて理由で別れるのは、申し訳なくて心苦しい。


あたしが言い出さない限り、宏太君からは別れを告げない。

そんな気がしたから。


「……お願いします」


振ってもらいたい。


「……」


辛そうな目を向ける宏太君に、さらに懇願した。

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