ひとつ、ベッドの中
「まずは高校を卒業したら、一緒に暮らしたいと考えています」


お母さんの手が止まる。

初めて視線が凌ちゃんに注がれる。


そして、あたしへ。


ほら見なさい…って顔。


いつだったか、凌ちゃんとは“変な関係になるな”そう念を押された日のことが蘇る。



「……っ」


きっと凌ちゃんに酷い言葉を浴びせて。


凌ちゃんはお母さんに幻滅するんだ―…




あれだけせわしなく動いていたお母さんの動きが止まって数分。


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