週末シンデレラ


* * *


「今日は係長、いつも通り……っていうか、ちょっとご機嫌なんだよね」

次の日の午前中、給湯室でお茶を淹れていると、あとからやってきた美穂が耳打ちをしてきた。

「ご機嫌って?」
「なんとなくだけど、キーボードを打つ指が弾んでるし、いつもより動きが機敏な気がする」
「あの係長が? 面白いっ」

わたしは美穂の説明に笑いながらも、ご機嫌の理由が自分にあるのかと思うと嬉しくなった。

わたしが、係長の様子が戻ったことに、あまり疑問を持っていないことを見抜いたのか、美穂がじっと顔を寄せてきた。

「ねぇ、詩織。まさかだと思うけど、係長と……?」
「あ……うん、土曜日に会うことになった」

美穂の疑う視線に耐えきれず、コクリとうなずく。

すると、美穂は呆れたように頭を抱え込んだ。


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