週末シンデレラ


* * *


月曜日になっても、目蓋はまだ腫れていた。

それでも休みたいと思わなかったのは、憂鬱よりも係長に会いたいという気持ちが大きかったから。

嫌われたかもしれない。それを確かめるのは怖いけれど、このまま向き合えないほうがずっと辛くて苦しい。だから、逃げたくない。

出勤すると、係長はすでに仕事を始めていた。

「お……おはようございます」

ちゃんと挨拶を返してくれるだろうか。緊張と不安で声が震えた。

「おはよう」

係長は抑揚のない声で挨拶を返してくれた。

それはいつも通りのもので、しかし、きみとはなにもなかったと言われているような気もして、嬉しさと寂しさで息が詰まりそうだった。

今日は経理課と関わる仕事がない。

係長のことを気にしずぎないよう、夢中で目の前の仕事を片づけているうちに、いつの間にか昼休みとなっていた。


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