週末シンデレラ


「せ、征一郎さん……もう……わたし……っ」
「ああ……悪い。手加減、できなかった」

征一郎さんはクスリと笑うと、わたしをひざの上に抱きかかえた。全身を包みこまれる安心感と、より近づいた距離にドキリと胸が跳ねる。

「ちゃんと家まで送ろうと思っていたのに……まずいな。……帰したくないよ」

わたしと額をコツンと合わせると、征一郎さんは小さく息をついた。ポツリと呟いた様子が愛しくて、彼の首裏に腕を回して抱き締める。

「……大丈夫です」
「え……?」
「お泊りでも……大丈夫です」

そもそも買い物へでかけたときから、馬鹿みたいにひとりで焦っていた。征一郎さんから「帰したくない」なんて言われると嬉しくなる。

「なっ……泊まるって……どういうことかわかっているのか?」

征一郎さんは目を丸くして、わたしの気持ちを確かめてくる。

「もちろんです……征一郎さんとなら、わたし……きゃっ」

すべて言い終える前に、征一郎さんにギュッと抱き締められる。

「夢かと思うほど……嬉しいよ」

その言葉に、わたしも深くうなずく。そして、キスの余韻を引き摺りながら、寝室まで手を引かれていくと、ふかふかのベッドの上に座らされた。

そのそばに、征一郎さんが座り、優しい瞳でわたしの顔を覗き込んでくる。


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